「傷跡」は、
消えない痛みを抱えたまま、それでも生きていく心を描いた作品です。
傷は、時間が経てばすべて消えるわけではありません。
忘れたつもりでも、
ふとした瞬間に思い出してしまうことがあります。
もう大丈夫だと思っていたのに、
何気ない言葉や景色で、心が揺れてしまうことがあります。
この曲で描きたかったのは、
そうした“消えない痛み”と、
それでも前へ進もうとする人の姿です。
傷跡は、弱さの証ではない
傷跡という言葉には、
過去に傷ついた証という意味があります。
でも私は、
それを弱さだけで捉えたくありませんでした。
傷があるということは、
それだけ何かを本気で感じてきたということ。
苦しんだ時間があったということ。
それでも、今ここまで生きてきたということ。
「傷跡」は、
痛みを美化する曲ではありません。
けれど、傷を抱えていることを、
恥ずかしいものとして隠さなくてもいい。
そんな想いを込めています。
消えない痛みと向き合うこと
人は、傷ついたあと、
すぐに元通りになるわけではありません。
平気なふりをしていても、
心の奥ではまだ痛んでいることがあります。
笑っていても、
本当はどこかで耐えていることがあります。
誰かに分かってほしいと思いながら、
うまく言葉にできない夜もあります。
この曲は、
そんな心を無理に励ますための曲ではありません。
痛いなら、痛いままでいい。
まだ癒えていないなら、
癒えていない自分を責めなくていい。
まずは、その傷が確かにそこにあることを認める。
そこからしか始まらない再生もあると思っています。
それでも生きるということ
「それでも生きる」という言葉は、
簡単に言えるものではありません。
前向きな言葉のようでいて、
その裏側にはたくさんの苦しさがあります。
もう歩きたくない日。
何も信じられない日。
自分だけが取り残されたように感じる日。
それでも、朝は来ます。
息をして、
今日を越えて、
また明日へ向かう。
その繰り返しの中に、
小さな強さがあると思っています。
「傷跡」で描きたかったのは、
大きな希望ではなく、
痛みを抱えたままでも今日を生きる力です。
傷は消えなくても、光は差す
傷があるから、
もう光を見られないわけではありません。
過去に痛みがあるから、
未来まで暗く決まっているわけでもありません。
傷は消えないかもしれない。
でも、その傷の隙間から、
光が差し込むことがあります。
完全に癒えたから前へ進むのではなく、
癒えきらないままでも、少しずつ歩いていく。
それが、この曲の中にある光です。
傷跡は、終わりの印ではありません。
生きてきた証であり、
これからも生きていくための記憶でもあります。
IKPROJECTとして描きたかったもの
IKPROJECTが描きたいのは、
綺麗な世界だけではありません。
痛み。
孤独。
後悔。
喪失。
そして、その中に残る小さな光。
「傷跡」は、
IKPROJECTの世界観の中でも、
とても現実に近い場所にある作品です。
簡単に救われる物語ではありません。
でも、救われないまま終わる曲でもありません。
傷を抱えたままでも、
それでも明日へ向かうことができる。
その静かな強さを、
音楽として残したかったのです。
聴いてくれたあなたへ
もし今、消えない傷を抱えているなら。
誰にも見せられない痛みを、
心の奥にしまっているなら。
この曲が、
その痛みに少しでも寄り添える作品になれば嬉しいです。
無理に忘れなくていい。
無理に強くならなくてもいい。
それでも、あなたが今日まで生きてきたことには意味があります。
「傷跡」が、
あなたの中にある痛みを否定せず、
その奥に残る小さな光を思い出すきっかけになれたら嬉しいです。
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「傷跡」
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